伊藤和也 展 ―境界を揺らす眼差し:静止と運動の交差―
立体作家として独自のキャリアを歩んできた伊藤和也は、近年、カメラという「装置」が捉える光の集積に関心を寄せています。
対象となるのは、風景や日常に佇む静止した物体たち。本来動かないはずの被写体に対し、伊藤は物理的にカメラを動かし、時間の流れを撹拌するようにシャッターを切ります。そうして生まれた流動的なイメージは、ガラス繊維を固めて制作された自作フレームに収められることで、平面でありながら彫刻的な物質感を湛えた作品へと昇華されます。
本展では、画像を上下左右に対比させた最新の平面作品を中心に構成。完璧な対比が生み出す幻想的で摩訶不思議な図像と、有機的かつ宇宙的なエネルギーを放つ3点の立体作品が会場で響き合います。物質とイメージ、静止と運動が交差する、唯一無二の表現世界をぜひご高覧ください。
令和8年 2026年 1月 アートプロ ガラ たなか照未