藍色からコスタ・ブラバ ブルーへ
日本人の好む青色は、藍色である。藍色は 古来より生活環境の中で、着物など様々なものに使われてきた色である。深みのある青色は 静けさと落ち着きをもたらし、静かに夜が更けていくイメージを持っている。それは 慎みと謙虚さを美徳としてきた環境の中で結びついたものと思われる。
それに対し、コスタ・ブラバの青は 地中海のマリンブルーであり、澄みきった青空、特に北風の吹き荒れた後の青空は 晴れやかで清々しい気持ちにさせてくれる。ここでの青色は 生きている喜びでの色である。
私は10数年、コスタ・ブラバに住んでいるうちにすっかりコスタ・ブラバの青色に魅せられてしまったようである。
今回、作品のテーマである「漂い」を藍色とコスタ・ブラバ ブルーで構成することによって、静けさの中に生き生きとした生への歓びを表現したい。
2013年9月 ZENITANI
|
|
作品テーマ“漂い”について
現代社会は常に大きく流動的に変化し
時として目標を失い混迷状態に陥る
その一員である我々個々は
大きなうねりの中で漂っているのかも知れない
そうであるなら、一つの塊になって
静かで平穏な方向へと
漂っていきたいものである。
2011年3月 ZENITANI
|